Zoomを使うために、必ずしも高性能なパソコンが必要なわけではありません。ただし、PCのスペックが低すぎると、画面共有やほかのアプリを同時に使う場面で動作に余裕がなくなることがあります。
これからZoom用のノートPCを購入するなら、Zoomが動作する最低限のスペックだけでなく、CPUやメモリに少し余裕を持たせて選ぶことが大切です。
また、オンライン会議の快適さにはPC性能だけでなく、インターネット回線やWebカメラ、マイクなども関係します。
この記事では、Zoom公式のシステム要件を確認したうえで、Zoomに必要なPCスペックや新品購入時の目安、安いノートPCでも使えるのか、オンライン会議向けPCの選び方まで分かりやすく解説します。
Zoomに必要なPCスペック|最低要件と推奨スペック
Zoom公式では、デスクトップアプリを利用するPCのCPUやメモリについて、最低要件と推奨要件を案内しています。
| 項目 | 最低要件 | 推奨要件 |
|---|---|---|
| CPU | デュアルコア 2GHz以上 | クアッドコア 2.5GHz以上 |
| メモリ | 4GB | 16GB |
| CPUアーキテクチャ | 32bitまたは64bit | 64bit |
最低要件はZoomを利用するための基準ですが、これからPCを購入する場合に最低要件ぎりぎりのモデルを選ぶ必要はありません。
Zoomを使いながらブラウザやOfficeソフトなどを同時に開くことも考えて、余裕を持ったスペックを選ぶことが大切です。
CPUはクアッドコア以上が一つの目安
Zoom公式では、推奨要件としてクアッドコア2.5GHz以上のCPUを挙げています。
Zoomだけを起動する場合と、会議中にブラウザで資料を確認したり、WordやExcelを使ったりする場合では、PCにかかる負荷が異なります。
また、画面共有ではPCの性能によってフレームレートが低下する場合があり、Zoom公式も最適な画面共有にはクアッドコア以上のCPUを推奨しています。
そのため、これからZoom用のPCを購入する場合は、最低要件を満たすかだけでなく、ほかの作業を同時に行っても余裕があるCPUを選びましょう。
メモリは最低4GB・推奨16GB
Zoom公式では、メモリ4GBを最低要件、16GBを推奨要件としています。
ただし、ZoomだけでなくブラウザやOfficeソフトなどを同時に使うと、その分だけメモリも使用します。メモリに余裕が少ないと、複数のアプリを開いたときに動作が重くなることがあります。
現在8GBのPCを使っていてZoomが問題なく動作している場合は、Zoomのためだけに買い替える必要はありません。
一方、これから新品のPCを購入する場合にどのくらいのメモリを選ぶべきかは、Zoom公式の最低要件とは分けて考える必要があります。新品購入時の目安は後ほど詳しく解説します。
GPUやストレージはZoomだけなら高性能でなくてよい
通常のZoom会議を目的にする場合、ゲーミングPCなどに搭載される高性能な独立GPUを必須条件として考える必要はありません。一般的なノートPCに搭載されている内蔵GPUでも、通常のビデオ会議には対応できます。
ストレージ容量も、Zoomを利用すること自体では大容量を必要としません。ただし、会議の録画データをPCに保存する場合や、写真・動画などほかのデータも保存する場合は、必要な容量が増えます。
そのため、Zoom用PCを選ぶときはGPUやストレージを必要以上に高性能・大容量にするより、CPUやメモリ、Webカメラ、マイク、通信環境などを優先して確認しましょう。
Zoom用に新品PCを買うならどのくらいのスペックで十分?
これからZoom用のノートPCを購入するなら、Zoomが動作する最低要件ではなく、オンライン会議をしながらほかの作業もできるスペックを目安にすると選びやすくなります。
Zoomやオンライン会議を中心に使う場合は、次のスペックを一つの目安にしましょう。
| 項目 | 新品購入時の目安 |
|---|---|
| CPU | Core 5・Core i5 / Ryzen 5クラス |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ | SSD 256GB以上 |
| GPU | 内蔵GPUで十分 |
| Webカメラ | 内蔵カメラで対応可能 |
| マイク・スピーカー | 内蔵で対応可能 |
Zoomだけを目的に、ゲーミングPCや高性能なクリエイター向けPCを選ぶ必要はありません。
一方で、会議中にブラウザで資料を開いたり、WordやExcelを使ったり、画面共有をしたりすることを考えると、最低要件ぎりぎりのPCよりも余裕を持たせておくと使いやすくなります。
Core i3やRyzen 3クラスのCPU、メモリ8GBのPCでも、Zoomを利用できる場合があります。すでに使っているPCでオンライン会議に問題がなければ、上の目安を満たしていないという理由だけで買い替える必要はありません。
上の表は、これから新品PCを購入し、Zoom以外の普段使いや複数アプリの同時使用も考える場合の目安です。
Zoomを使うにはWebカメラ・マイク・スピーカーも確認する
Zoomで映像と音声を使ってオンライン会議に参加する場合は、PCのスペックだけでなく、Webカメラ・マイク・スピーカーも確認しておきましょう。
現在のノートPCはこれらを内蔵しているモデルが多く、一般的なオンライン会議であれば、まずは内蔵機能で対応できます。
Webカメラは画質とプライバシー機能を確認
Zoom会議では内蔵Webカメラでも利用できますが、PCを選ぶときはカメラの有無だけでなく画質も確認しましょう。
オンライン会議を頻繁に行う場合は、フルHD(1080p)対応のWebカメラを搭載したモデルも候補になります。
また、カメラを物理的に隠せるプライバシーシャッターが付いていると、カメラを使用しないときにも分かりやすく閉じておけます。
マイクとスピーカーは内蔵でも利用できる
ノートPCに内蔵されたマイクとスピーカーでもZoom会議に参加できます。
ただし、周囲の音を拾いやすい場所や、相手の声をより聞き取りやすくしたい場合は、イヤホンやヘッドセットなどを利用する方法もあります。
Zoom用PCを選ぶ段階では、必ずしも外付け機器までそろえる必要はありません。まずは内蔵カメラ・マイク・スピーカーを使い、必要に応じて周辺機器を追加するとよいでしょう。
ZoomではPCスペックだけでなく通信環境も重要
Zoomを快適に使うには、PCのスペックだけでなくインターネット回線の安定性も重要です。
Zoom公式では、ビデオ通話の種類や画質によって必要な帯域幅の目安を案内しています。
| 利用状況 | 推奨される帯域幅の目安 |
|---|---|
| 1対1・高画質ビデオ | 上り・下りともに600kbps |
| 1対1・720p HD | 上り・下りともに1.2Mbps |
| グループ・高画質ビデオ | 上り1.0Mbps / 下り600kbps |
| グループ・720p HD | 上り2.6Mbps / 下り1.8Mbps |
通信速度が十分でも、Wi-Fiの電波が弱かったり通信が不安定だったりすると、映像が止まる、音声が途切れるといった症状が起こることがあります。
そのため、Zoomが重い・固まると感じても、PCのスペック不足だけが原因とは限りません。PCを買い替える前に、通信環境にも問題がないか確認しましょう。
画面共有やほかのアプリを同時に使う場合は余裕を持たせる
Zoomで画面共有をしながら、ブラウザで資料を確認したりWordやExcelを編集したりすると、Zoomだけを使う場合よりCPUやメモリへの負荷が増えます。
こうした使い方が多い場合は、最低要件ぎりぎりではなく、前述した新品購入時の目安を参考に余裕を持ったスペックを選びましょう。
Zoom用PCは安いノートパソコンでも大丈夫?
Zoomやオンライン会議が中心なら、高価なノートPCを選ぶ必要はありません。前述した新品購入時の目安を満たしていれば、価格を抑えたモデルも候補になります。
ただし、安さだけを優先して、Zoom公式の最低要件に近い構成を新品で選ぶのは避けたほうがよいでしょう。Zoomを使いながらブラウザやOfficeソフトなどを利用することも考えて、必要な性能に余裕があるか確認することが大切です。
価格を抑えたい場合も、「Zoomが使えるか」だけでなく、数年間使うことやほかの用途にも使う可能性を考えて選びましょう。
Zoom・オンライン会議に向いているノートPCの選び方
Zoom用のノートPCを選ぶときは、CPUやメモリなどのスペックだけでなく、画面サイズや端子、持ち運びやすさなども確認しましょう。
画面サイズは作業内容に合わせる
Zoomの画面だけを見る場合は大きなディスプレイでなくても利用できますが、会議をしながら資料を確認する場合は画面の作業領域も重要です。
持ち運びやすさを重視するなら13~14型、自宅や職場で資料を並べて確認することが多いなら15~16型も候補になります。
USB-CやHDMIなど必要な端子を確認する
オンライン会議では、イヤホンやヘッドセット、外付けWebカメラ、外部ディスプレイなどを接続する場合があります。
USB Type-AやUSB Type-C、HDMIなど、使用する周辺機器に必要な端子があるか購入前に確認しましょう。
持ち運ぶなら重さとバッテリーも確認する
自宅だけでなく学校や職場、外出先でもオンライン会議をする場合は、本体の重さとバッテリー駆動時間も確認しましょう。
持ち運ぶ機会が多いなら、性能だけでなく携帯しやすさまで含めて選ぶと、自分の使い方に合ったモデルを絞りやすくなります。
ZoomにおすすめのノートPC
ここまで紹介したスペックや選び方をもとに、Zoomやオンライン会議に使いやすいノートPCを3台紹介します。
価格を抑えて選びたい人、オンライン会議の使いやすさを重視する人、持ち運びやすさを重視する人に分けているので、自分の使い方に合うモデルを比較してみてください。
| モデル | 向いている人 |
|---|---|
| ASUS Vivobook Go 14 | 価格を抑えて必要な性能を確保したい人 |
| HP OmniBook 3 14 | オンライン会議の使いやすさを重視する人 |
| Acer Swift Lite 14 | 持ち運びやすさを重視する人 |
ASUS Vivobook Go 14|価格を抑えて必要な性能を確保したい人向け
ASUS Vivobook Go 14は、Zoomや普段使いに必要な性能を確保しながら、価格を抑えてノートPCを選びたい人に向いています。
メモリ16GB、SSD 512GBの構成も選べ、Zoomを使いながらブラウザやOfficeソフトなどを利用する場合にも対応しやすいモデルです。内蔵Webカメラやマイクも搭載しているため、オンライン会議にも利用できます。
14型で、自宅でのオンライン会議だけでなく、学校や職場などへ持ち運んで使いたい場合にも選びやすいサイズです。
同じVivobook Go 14でも構成が異なるため、購入時はメモリ容量やSSD容量、Webカメラなどの仕様を確認してください。
HP OmniBook 3 14|オンライン会議の使いやすさを重視する人向け
HP OmniBook 3 14は、Zoomを使う機会が多く、オンライン会議の使いやすさも重視したい人に向いています。
Ryzen 5、メモリ16GB、SSD 512GBの構成を選べるため、Zoomを使いながらブラウザやOfficeソフトなどを利用する場合にも余裕を持たせやすいモデルです。
約207万画素のフルHD Webカメラやデュアルマイクを搭載し、カメラを物理的に隠せるシャッターも備えています。マイクをすぐにミュートできるキーもあり、オンライン会議で使いやすい機能がそろっています。
Acer Swift Lite 14|持ち運びやすさを重視する人向け
Acer Swift Lite 14は、学校や職場、外出先へノートPCを持ち運び、Zoomやオンライン会議を利用する機会が多い人に向いています。
Ryzen 5、メモリ16GB、SSD 512GBの構成があり、Zoomを使いながらブラウザやOfficeソフトなどを利用する場合にも余裕を持たせやすいモデルです。
14型ながら約999gと軽く、持ち運びやすいのが特徴です。約207万画素のフルHD Webカメラやカメラを物理的に隠せるスライドカバーも備えています。
Zoom用PCについてよくある質問
Zoomの推奨PCスペックは?
Zoom公式では、CPUはクアッドコア2.5GHz以上、メモリは16GBを推奨しています。
ただし、これはZoom公式が示す推奨要件です。これから新品のPCを購入する場合は、Zoom以外に使うアプリや用途も考えて選びましょう。
Zoomができるノートパソコンは?
Zoomの動作要件を満たし、Webカメラ・マイク・スピーカーを備えたノートPCなら、オンライン会議に利用できます。
これから新品を購入する場合は、ZoomだけでなくブラウザやOfficeソフトなどを同時に使うことも考えて、メモリ16GBを基本候補にすると選びやすくなります。
メモリ8GBでもZoomは使える?
メモリ8GBのPCでもZoomは利用できます。現在使っているPCでZoomやオンライン会議に問題がなければ、メモリが8GBという理由だけで買い替える必要はありません。
ただし、Zoomを使いながらブラウザで資料を開いたり、WordやExcelなどを同時に使ったりすると、必要なメモリ容量も増えます。
Zoomが重いのはPCのスペック不足?
Zoomが重い、映像が止まる、音声が途切れるといった症状があっても、必ずしもPCのスペック不足が原因とは限りません。
PCのCPUやメモリだけでなく、Wi-Fiの電波状況やインターネット回線、同時に起動しているアプリなども影響します。
Zoomを使っていて動作が不安定な場合は、すぐにPCの買い替えを判断するのではなく、通信環境や不要なアプリが起動していないかも確認しましょう。
まとめ|Zoom用PCは必要な性能とオンライン会議の使いやすさで選ぶ
Zoomやオンライン会議を利用するためだけに、高性能なゲーミングPCやクリエイター向けPCを選ぶ必要はありません。
これから新品のノートPCを購入する場合は、次のスペックを一つの目安にすると選びやすくなります。
- CPU:Core 5・Core i5 / Ryzen 5クラス
- メモリ:16GB
- ストレージ:SSD 256GB以上
- GPU:内蔵GPUで十分
さらに、オンライン会議を頻繁に行うなら、Webカメラやマイク、通信環境も確認しておきましょう。持ち運ぶ場合は、本体の重さやバッテリー駆動時間も重要です。
すでに使っているPCでZoomが問題なく動作している場合は、この目安を満たしていないという理由だけで買い替える必要はありません。
これから購入する場合は、Zoomだけでなく普段使いや仕事・学業などの用途も考え、必要な性能に少し余裕を持たせて選びましょう。

