動画編集用のノートPCを探しているものの、「どのくらいの性能が必要?」「予算はいくら必要?」と迷う人も多いでしょう。
動画編集用ノートPCは、最初に価格やおすすめ機種から選ぶのではなく、どのような動画を編集するのかを決めてから選ぶことが大切です。
▼結論:この順番で選ぶと失敗しにくい
- 編集する動画の内容を決める
- 必要なスペックを確認する
- 必要なスペックを満たす予算を考える
- 条件に合うノートPCを比較する
軽いフルHD編集と、4K動画やエフェクトを多用する編集では必要な性能が異なります。
そのため、「動画編集なら15万円」「Core i5以上なら大丈夫」と一律に考えるのではなく、自分の編集内容に合った性能を選びましょう。
▼具体的なモデルを比較したい方
動画編集にノートPCは使える?
結論から言うと、動画編集はノートPCでも十分可能です。
現在のノートPCには高性能なCPUやGPU、大容量メモリを搭載できるモデルもあり、フルHDの編集はもちろん、構成によっては4K動画の編集にも対応できます。
ノートPCのメリットは、編集する場所を選びにくいことです。自宅だけでなく、外出先や撮影場所でも素材の確認や編集ができます。
一方で、同程度の性能を持つデスクトップPCと比べると、冷却性能や拡張性に制約があります。高負荷な処理を長時間続ける用途では、ノートPCのサイズや冷却性能も確認しておきたいポイントです。
また、「ノートPCならどれでも動画編集できる」というわけではありません。軽いフルHD編集と4K・エフェクトを多用する編集では、必要なCPU・メモリ・GPUなどが異なります。
まずは自分がどの程度の動画編集をするのかを決め、それに合った性能のノートPCを選びましょう。
動画編集用ノートPCを選ぶ前に編集内容を決める
ノートPCを選ぶ前に、まず「どのような動画を編集するのか」を考えましょう。
同じ動画編集でも、短い動画のカットやテロップ追加と、4K動画にエフェクトやカラー調整を加える編集では、必要な性能が大きく異なります。
| 編集内容 | 主な作業 | PC選びの考え方 |
|---|---|---|
| 軽いフルHD編集 | カット・テロップ・簡単なBGM追加など | 必要以上に高性能なモデルを選ばなくてもよい |
| フルHDの本格編集 | 複数素材・エフェクト・カラー調整など | CPU・メモリ・GPUのバランスを重視する |
| 4K・負荷の高い編集 | 4K素材・多くのエフェクト・高度な編集など | メモリやGPUを含めて余裕のある性能を選ぶ |
大切なのは、「動画編集をするから高性能なPCを買う」のではなく、自分の編集内容に必要な性能を満たすPCを選ぶことです。
軽い編集が中心なら高性能すぎるモデルはオーバースペックになることがあります。一方、4Kや負荷の高い編集をする場合は、価格だけを優先すると性能不足になる可能性があります。
動画編集に必要なノートPCスペック
編集内容が決まったら、ノートPCのスペックを確認します。
動画編集用として特に確認したいのは、CPU・メモリ・SSD・GPUの4つです。
動画編集に必要なスペックは、編集する動画の解像度や作業内容によって変わります。まずは、次の目安を参考にしてください。
| 編集内容 | メモリ | SSD | GPU |
|---|---|---|---|
| 軽いフルHD編集 | 16GBを目安 | 512GB以上 | 高性能な内蔵GPUも選択肢 |
| フルHDの本格編集 | 16~32GB | 512GB~1TB | 編集内容によって専用GPUも検討 |
| 4K・重い編集 | 32GB以上を検討 | 1TB以上を検討 | 専用GPUを積極的に検討 |
同じ動画編集でも、カットやテロップ追加が中心なのか、4K動画や多くのエフェクトを扱うのかによって必要な性能は異なります。「動画編集ならこのスペック」と一律に決めず、自分の編集内容に合わせて考えることが大切です。
CPU|動画編集全体の処理性能に関わる
CPUは、動画の読み込みや編集、エフェクト処理、書き出しなどに関わる重要なパーツです。
ただし、「Core i5」「Ryzen 5」といった名称だけでは性能を判断できません。同じクラスでも、世代やシリーズ、具体的なCPU型番によって性能は異なります。
また、動画編集では動画形式や使用する編集ソフトによってCPUへの負荷も変わります。H.264やH.265(HEVC)などの動画を扱う場合は、CPUやGPUが対応するハードウェアエンコード・デコード機能も編集や書き出しの快適さに影響します。
そのため、CPUのシリーズ名だけで判断せず、具体的なCPU型番と、使用する動画編集ソフトの推奨環境も確認して選びましょう。
メモリ|編集内容に合わせて容量を選ぶ
動画編集では、動画素材や編集ソフト、エフェクトなどを同時に扱うため、メモリ容量も重要です。
これから動画編集用ノートPCを購入するなら、16GB以上を基本に考えると選びやすくなります。
軽いフルHD編集なら16GBを一つの目安にできますが、4K動画やエフェクトを多用するなど負荷の高い編集をする場合は、32GB以上も検討しましょう。
8GBでも編集ソフトが動作する場合はありますが、ほかのアプリを同時に使用したり、素材やエフェクトが増えたりするとメモリ不足になりやすいため、これから動画編集用として購入するならおすすめしにくい容量です。
使用する動画編集ソフトによって推奨されるメモリ容量も異なるため、購入前にソフトの推奨環境も確認しておきましょう。
SSD|容量だけでなく保存方法も考える
動画編集では、編集ソフトだけでなく、撮影した動画素材や編集中のデータ、キャッシュファイルなども保存するため、ストレージ容量を多く使います。
これから動画編集用ノートPCを購入するなら、SSD 512GB以上を一つの目安にすると選びやすくなります。
軽い動画編集なら512GBから検討できますが、動画素材をノートPC本体に多く保存する場合や、4K動画を扱う場合は1TB以上も候補になります。
ただし、すべての動画素材を内蔵SSDに保存する必要はありません。編集中の素材には読み書きの速い外付けSSD、完成した動画や過去の素材のバックアップには大容量の外付けHDDを使う方法もあります。
そのため、SSDは容量だけで判断せず、内蔵SSD・外付けSSD・バックアップ用ストレージを含めた保存方法まで考えて選びましょう。
GPU|4Kや重い編集では特に重要
GPUは、動画のプレビュー表示やエフェクト処理、書き出しなどに使われます。
ただし、動画編集用だからといって、必ずしも専用GPUを搭載したノートPCが必要とは限りません。
カット編集やテロップ追加などが中心の軽いフルHD編集であれば、CPUに内蔵されたGPUでも対応できる場合があります。一方、4K動画の編集やエフェクトを多用する場合、カラーグレーディングなど負荷の高い作業をする場合は、専用GPUを搭載したモデルを積極的に検討しましょう。
専用GPUではNVIDIA GeForce RTXシリーズなどが代表的ですが、内蔵GPUにはIntel GraphicsやIntel Arc Graphics、AMD Radeon Graphicsなどがあります。そのため、「動画編集ならGeForce RTX搭載モデル」と決めつけるのではなく、編集内容と使用する動画編集ソフトに合わせて選ぶことが大切です。
また、動画編集ソフトによってGPUの推奨要件やハードウェアアクセラレーションへの対応が異なるため、購入前に使用するソフトの推奨環境も確認しておきましょう。
動画編集用ノートPCで失敗しやすい選び方
動画編集用ノートPCでは、スペックだけでなく「どのような使い方をするのか」まで考えて選ぶことが大切です。
性能が高いモデルでも、自分の使い方に合っていなければ購入後に使いにくさを感じることがあります。
最初に価格だけで候補を決める
「15万円まで」「20万円まで」と予算だけで候補を絞ると、必要な性能が不足したり、反対に用途に対して高性能すぎるモデルを選んだりすることがあります。
まず編集内容から必要なスペックを考え、その条件を満たすモデルの中から予算に合うものを比較しましょう。
CPUの名称だけで性能を判断する
「Core i7だから高性能」「Ryzen 7なら動画編集向け」といったシリーズ名だけで判断するのは避けましょう。
CPUは名称だけでなく、世代や具体的な型番、使用する動画編集ソフトとの相性まで確認することが大切です。
今後やりたい編集を考えずに選ぶ
現在は簡単なフルHD編集だけでも、将来的に4K動画やエフェクトを使った編集に挑戦したい場合は、少し余裕のある性能を選んでおく方法もあります。
ただし、「いつか使うかもしれない」という理由だけで必要以上に高性能なモデルを選ぶ必要はありません。数年間でどの程度の編集をしたいのかを考えて選びましょう。
性能だけを見て画面や重さを確認しない
動画編集では性能だけでなく、ディスプレイの見やすさや本体の重さも使いやすさに影響します。
自宅中心なら大きめの画面を選びやすい一方、頻繁に持ち運ぶなら画面サイズと重量のバランスも重要です。
色を重視した編集をする場合は、画面サイズや解像度だけでなく、ディスプレイの色再現性も確認しましょう。
接続端子を確認せずに選ぶ
動画編集では、外付けSSDや外部ディスプレイ、カメラやSDカードなどを使用することがあります。
USB Type-CやUSB Type-A、HDMI、SDカードスロットなど、自分が使う周辺機器を接続できるか購入前に確認しておきましょう。
動画編集用ノートPCは、性能だけで決めず、編集内容・予算・持ち運び・画面・接続する周辺機器まで含めて選ぶことが大切です。
動画編集用ノートPCの予算は必要スペックから決める
動画編集用ノートPCの予算は、「15万円なら十分」「20万円以上なら安心」と価格だけで決めるのではなく、必要なスペックから考えるのがおすすめです。
軽いフルHD編集と、4K動画やエフェクトを多用する編集では必要な性能が異なるため、適した価格帯も変わります。
| 編集内容 | 予算の考え方 |
|---|---|
| 軽いフルHD編集 | 必要スペックを満たせば、価格を抑えたモデルも候補 |
| フルHDの本格編集 | CPU・メモリ・GPUのバランスを優先して予算を決める |
| 4K・負荷の高い編集 | メモリや専用GPUなど必要性能を優先し、予算に余裕を持たせる |
特にノートPCは、価格が高ければ動画編集性能も必ず高くなるわけではありません。
軽量性やバッテリー、ディスプレイなどにコストをかけたモデルもあるため、価格だけでなくCPU・メモリ・GPUなどの構成を確認しましょう。
反対に、必要なスペックを満たしていれば、予算を抑えたモデルでも自分の編集内容には十分な場合があります。
まず必要なスペックを決め、その条件を満たすモデルがどの価格帯にあるのかを確認するのが失敗しにくい選び方です。
▼価格帯から候補を比較したい方
動画編集用ノートPCを購入する前のチェックポイント
候補のノートPCが決まったら、購入する前に自分の使い方に合っているかをもう一度確認しましょう。
スペックだけでなく、持ち運びや周辺機器との接続など、実際に使い始めてから気づきやすいポイントもあります。
- 編集する動画に必要なCPU・メモリ・GPU性能を満たしているか
- SSD容量と、外付けストレージを含めた保存方法を決めているか
- 画面サイズやディスプレイ性能が用途に合っているか
- 持ち運ぶ場合は本体重量やバッテリーも確認したか
- 外付けSSDや外部ディスプレイなどに必要な端子があるか
- 使用する動画編集ソフトの動作環境を満たしているか
特に動画編集ソフトは、それぞれ必要な動作環境が異なります。使う予定のソフトが決まっている場合は、購入前に公式サイトの推奨環境も確認しておきましょう。
まとめ|動画編集用ノートPCは編集内容から選ぼう
動画編集用ノートPCは、価格やCPUの名称だけで決めるのではなく、まず「どのような動画を編集するのか」を考えて選ぶことが大切です。
- 最初にフルHD・4Kなど編集する動画の内容を決める
- 編集内容に必要なCPU・メモリ・SSD・GPUを確認する
- 必要なスペックを満たすモデルから予算に合うものを探す
- 画面サイズ・重さ・接続端子など実際の使いやすさも確認する
- 使用する動画編集ソフトの動作環境も確認する
軽いフルHD編集が中心なら、必要以上に高性能なノートPCを選ばなくてもよい場合があります。
一方、4K動画やエフェクトを多用する編集では、メモリやGPUなどに余裕のあるモデルも検討しましょう。
「動画編集には何万円のPCが必要か」から考えるのではなく、「自分の編集内容にはどのくらいの性能が必要か」から考えることが、失敗しにくい選び方です。
▼条件に合うモデルを比較したい方

